純文学の文豪図鑑

川端康成ってどんな人物?プロフィールと代表作をご紹介

日本の作家として初めてノーベル賞を授与され、その2年後には謎のガス自殺を遂げた川端康成。

今回は、川端康成のプロフィールと代表作、名言を紹介します!

川端康成の基本データ

本名川端康成(かわばた やすなり)
出身地大阪府
生きた時代1899年(明治32年)~1972年(昭和47年)
主要作品『伊豆の踊子』『雪国』『千羽鶴』『古都』
尊敬した人泉鏡花
親交のあった主な作家菊池寛、横光利一、三島由紀夫 など

川端康成は大阪府出身で、1899年に生まれて1972年に亡くなりました。日本の作家として初めてノーベル賞を授与されました。

川端康成のプロフィール

幼少時代~学生時代

康成は1歳のとき医師であった父を病気で亡くし、母も2歳のときに病死しました。その後姉と別れ康成は祖父母と暮らしますが、7歳で祖母に死別し、10歳で姉を亡くします。それから祖父と2人で暮らしましたが、その祖父も康成が14歳のときに亡くなりました。

父、母、祖母、姉、祖父と肉親が次々とこの世を去ったことが、「孤児の感情」と表される孤独感に繋がりました。

康成対象は15歳の頃に小説家を志し、当時小説家は正式な職業として認められておらず、小説家を目指すことは良家の子供にとっては許されない道楽でしたが祖父はそれを快く認めたというエピソードがあります。

 

大正6年に上京した康成は一高に入学し、19歳のときに誰にも告げずに伊豆の旅に出ました。そこで5人連れの旅芸人と一緒になり、3人の娘のうち14歳の踊子に心惹かれ、この経験がのちに『伊豆の踊子』となります。

その後東京帝国大学に進学した康成は第六次「新思潮」を創刊し、そこに発表した作品を菊池寛や久米正雄などから賞賛されました。

そして菊池寛から「あれはえらい男だから友達になれ」と横光利一を紹介され、以後横光利一との交友は無二の親友として続きました。

旺盛な執筆活動

新感覚派の文学運動がくり広げられ、この時期に第一創作集『感情装飾』を出版。大正15年には結婚し、子供がいなかったため小鳥や子犬を飼っており、子犬は多いときで9頭いたといいます。

こうした生活から発生学の研究者を夫にもつ夫人が主人公の『水晶幻想』が生まれます。『水晶幻想』は『抒情歌』『禽獣』に繋がります。

そして14年以上の歳月を費やして『雪国』が刊行されます。当初は連作として発表され、その後二章が書き継がれて最終的に現行の形で出版されました。

『雪国』で手にした賞金で軽井沢の山荘を手に入れた康成は、軽井沢に逗留していた室生犀星や堀辰雄と親交を深めます。そして信州の郷土研究を参考に信濃の人々の物語をつづったのが『牧歌』『高原』です。

ノーベル賞受賞~自殺

昭和32年、東京で第29回国際ペン大会が開催されました。この誘致には日本ペンクラブの並みならぬ苦心と努力があり、会長であった康成はこの功労を称えられ、国際的な評判も高まって国際ペンクラブ副会長に推薦されました。

そして70歳のとき、康成は「すぐれた感受性で日本人の心の神髄を表現するその叙述の巧みさ」で西洋と日本の精神的架橋を果たしたということでノーベル賞を授与されました。

康成は日本の伝統美の体現者として注目され、ハワイ大学客員教授として講義をしたり、台北での第3回アジア作家会議に特別招待されたり、国際ペンクラブの第37回ソウル大会に臨んだりと精力的に国際的な活動を行います。

ところが昭和47年4月16日夜、仕事部屋にしていた逗子マリーナにあるマンションで謎のガス自殺を遂げ、72歳で亡くなりました。

川端康成の代表作

『伊豆の踊子』

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著者川端康成(かわばた やすなり)
発表年1926年
発表形態雑誌掲載
ジャンル短編小説
テーマ恋愛

『伊豆の踊子』は、1926年に文芸雑誌『文藝時代』(1月号)で発表された川端康成の短編小説です。

孤独や憂鬱から逃れるために旅に出た青年が、旅先で踊子の少女に恋心を抱く様子が描かれています。1933年から6回に渡って映画化されています。モデルとなったのは、静岡県にある明治12年創業の「福田屋」という宿です。

『雪国』

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著者川端康成(かわばた やすなり)
発表年1935年~1947年
発表形態雑誌掲載
ジャンル中編小説
テーマ恋愛

『雪国』は、1935年~1947年に雑誌『文藝春秋』『改造』など計11誌で断続的に分載され、最終的に昭和22年10月に完成し川端康成の中編小説です。日本的風土、旅情から発する抒情的名作として評価されています。

西洋舞踊を趣味として研究する島村が、妻子があるにもかかわらず芸者の駒子や健気な少女葉子に惹かれえる様子が描かれ、島村の目を通して駒子や葉子の美しさを見ることができます。

『千羽鶴』

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著者川端康成(かわばた やすなり)
発表年1949年~1951年
発表形態雑誌掲載
ジャンル長編小説
テーマ不道徳な男女関係

1949年5月~1951年10月までさまざまな題名で複数の文芸雑誌に分載されました。『山の音』と同時期に執筆され各章は交互に並行的に進められています。

主人公の菊治は父の死後、父の愛人であった栗本ちか子や、太田夫人とその娘の太田文子、ちか子の茶の弟子である稲村ゆき子と関係を持ちます。

母と娘が同じ男と接するという魅力的なタブーが描かれ、美しい舞台と罪意識が交錯した作品です。

最後に

今回は、川端康成のプロフィールと代表作をご紹介しました。

青空文庫に掲載されている作品もあるので、ぜひ読んでみて下さい!

『現代日本文学アルバム第8巻 川端康成』(学習研究社 1973年8月初版)

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「純文学を身近なものに」がモットーの社会人。谷崎潤一郎と出会ってから食への興味が倍増し、江戸川乱歩と出会ってから推理小説嫌いを克服。将来の夢は本棚に住むこと!
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